対人恐怖症の人が最初に知っておくべきこと１０選

まず最初に「対人恐怖症の全体像」を知っておくと頭が整理できて、すっと心が楽になると思います。

１：対人恐怖症は、心の成長に失敗した結果発症する
２：対人恐怖症は人のせいにすると長引く
３：対人恐怖症は認知の歪みで慢性化する
４：対人恐怖症は自分の特別視で深刻化する
５：対人恐怖症になったのは日本人だからではない
６：対人恐怖症が延々と長引く人は、発達障害と人格障害の可能性
７：他人のせいにするのは人格障害の特徴
８：しようと思ってもできないのは発達障害の特徴
９：対人恐怖症は、改善することができる
１０：自分の意思で動く事で変わる
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1：対人恐怖症は、心の成長に失敗した結果発症する

厚生労働省が、子供の発達段階に応じた支援の必要性についてのサイトを設けています。
そこには、幼児期から高校までにすべき「子供の精神の成長」のことが書かれています。
対人恐怖症になってしまった人は、これができなかった可能性があるんです。

２：対人恐怖症は人のせいにすると長引く

親のせい、環境のせい、国のせい、社会のせい。自分のせいじゃない・・・。そんな気持ちでいると、何が起こるか知っていますか？
何も起こらないんです。責任を周りに押し付けてしまって、自分は何もしない。だから何も変化が起こらなくて、現状維持になってしまうんです。
たとえ本当に誰かの責任だったとしても、何より先に自分を変えてみようと思ってほしいのです。

３：対人恐怖症は認知の歪みで慢性化する

対人恐怖症など不安障害の根底にあるのが「認知の歪み」。
自分を客観視できない人ほど攻撃的であったり他人任せであったり、過激であったりするように、精神の世界では自分を客観視できない人が心の病になってしまうのです。
だからこそ自分の認知の歪みを知識としてだけでも知っておいてください。

４：対人恐怖症は自分の特別視で深刻化する

「なんで僕はあの人たちみたいに、普通になれないんだろう」
その気持ちからわかることは、自分を特別視しているということです。
自分と他を分けてしまいがちな人ほど、考え方も偏り気味になっていきます。認知の歪みが加速して、ますます自分を特別するようになり、殻に閉じこもるようになるんです。

５：対人恐怖症になったのは日本人だからではない

「あの子と中身を入れ替わったら、きっと世界は違うんだろうな」と思ったことはありませんか？
すぐ隣にいる健康な日本人と中身を入れ替えても世界は違って見えるでしょう。つまり対人恐怖症の人は自分のいびつな世界を過信してしまっているんです。
だから「日本人だから」というのは、ほとんどの日本人が健康に過ごしている現状から考えると間違いです。自分が日本人であること以前に、自分は不健全な人間なんだと気づいてください。

６：対人恐怖症が延々と長引く人は、発達障害と人格障害の可能性

アスペルガー症候群、注意欠陥（ADHD）などが発達障害。回避性人格障害、自己愛性人格障害などが人格障害です。
その二次障害が対人恐怖症なんです。
どちらも大人になるにつれて、普通に生きていくことが困難になってきます。
発達障害は多かれ少なかれ脳の障害が原因で、人格障害は人格がいびつになったことが原因ですが、どちらも仰せ持った人もいます。

７：他人のせいにするのは人格障害の特徴

「２：～」で述べた他人のせいにするという性質は、人格障害の発症で出てきた性質の可能性があります。
人格障害は「他人のせいにし、自分の責任には無関心」という特徴があるからです。

８：しようと思ってもできないのは発達障害の特徴

発達障害の人は「わかっていても行動できない」ことが多いです。
脳の実行機能というものが未発達なので、行動に移すことができないんです。
対人恐怖症を治そうと思っていてもなかなかできない、という気持ちは発達障害からきているかもしれません。

９：対人恐怖症は、改善することができる

改善方法はたくさんあります。
そのどれが自分に合っているか、一つ一つ試してみてください。認知行動療法、瞑想、呼吸法から処方される薬まで、解決策はいろいろあるんです。
そして決めつけないでください。たとえば、自分は人格障害じゃなくて発達障害だな、と決めつけてしまうことは危険です。もしかしたら人格障害かもしれませんよ。
すべての可能性を自分に当てはめてみてください。

１０：自分の意思で動く事で変わる

なされるがまま、流されるままに生きてきた人が多いと思います。
トラウマがあっても普通は時が経つにつれて薄れていきます。でも対人恐怖症にまでなってしまう人は、自分の軸がなかったからなんだと思います。親が何かと否定することなどで無気力になり、自発して動くことができなくなった人もいます。
でも、自分の意思を持つ訓練をすれば、改善します。