2015.2.17(火)
否定されて育った子供と、肯定されて育った子供タグ:精神発達
否定されたことがありますか?多分全員が一度は誰かに、大なり小なりなんらかの否定されたことがあると思います。
では「将来〜したいな」と言ったら、「そんなの無駄」と言われたことがありませんか。「お前なんて」と存在を否定されたことがありませんか。そんな経験が両手で数えきれないくらいある人はいますか?
今回はそんな「否定」と、それが自我の形成に与える影響についてまとめます。
子供の成長時期における「肯定」の意味
最近の子育てのやり方を見ていると、子供を無償で「肯定」してあげることが大事だ、という意見をよく目にします。なぜ成長時期の子供を肯定してあげる必要があるのでしょうか。
それは、子供の成長には「自己肯定感の育成」が含まれているからです。
「自我を形成するために必要な段階」
参考:子供の発達段階に応じた支援の必要性
記事:対人恐怖症の恐怖の原因とは?より
それではなぜ自己肯定感が必要なのでしょうか。
そんなのなくても生きていけるじゃん、と思う人もいるかもしれません。なぜ自分を肯定しないといけないの?と思うかもしれません。
でも子供の頃を思い出してみてください。
どんな相手からのどんな言葉も、間に受けたのではありませんか?
子供って本当に何も知らないんですよね。時々ぞっとするほどの無知さで親をびっくりさせたりすると思います。
子供は本当になんでもかんでも間に受けるし何も知りません。
そんな何も知らない、親や身近な存在だけが頼りの子供が「そんなことあんたには無理。無駄」と否定されたとしたら「無理なんだ」と思うことも、きっとありますよね。
その子がその否定が全てではないことに気づくのは、大人になってからになることも、死ぬまで永遠にないこともあるのです。
そして、学習能力についてのこんな感じの話を聞いたことがあります。(内容については曖昧です)
象が逃げ出さないように、地面に打ち付けた杭にその縄を結ぶ。
象は逃げ出そうとして、最初はその杭を、縄を外そうと奮闘するもやがてできないことを学習する。
その学習内容は象が大人になっても脳に残り続け、象はもう逃げようとはしなくなる。
ちなみに大人になった象になら本来、その杭はいとも簡単に外すことができる。
学習能力が悪い方向に働いてしまって、「否定されたしできないんだ」「あの時できなかったし今もそうなんだ」と、なってしまっていませんか。
当時できなかったことは、今でもできないのでしょうか?
当時否定されたことは、今でも否定されたままでしょうか?
人間に自己肯定感が必要な理由は、「それが今後のその人の人生を支える軸になる」からです。肯定された子供は肯定感を軸に生きていきます。
否定されてしまった子供には、その軸が育ちにくいのです。
否定を引きずり、あるいは人生のバネにする人
否定されて育った私はどうなるの、という人がいるかもしれませんね。人生めちゃくちゃだとか、なぜこうなったんだろうとか、やりきれない思いが積もりに積もっていると思います。
ここで、あなたの想像する偉人を思い浮かべてみてください。
なんの苦痛もなしに偉人になった人が思い浮かびますか?いませんね。
一般的に有名な「エジソン」とか「松岡修造」(?!)も、いろんな苦境を乗り越えた人です。苦境の種類はそれぞれでも、否定されたり逆境にさらされたりしたと思うんです。
そしてそれを「成功を目指したり、自分を高めるためのきっかけ」に転換したんだと思います。
むしろそれがあった人ほど、より破天荒になる傾向にあります。誰もが考えなかったことを考えてみるようになって新しい発見をするんです。
そしてそんな「否定をバネにする」人を、一人紹介します。
子どものころから紙飛行機が好きで宇宙にあこがれ、大学で流体力学を学び、名古屋で航空機設計を手がける会社に入社。1994年に北海道に戻り、父・植松清が経営する植松電機に入社。産業廃棄物からの除鉄、選鉄に使う電磁石の開発製作を手がける。
引用:TEDxSapporo
これだけだと「?」となりそうですが、この人の動画を一度見ていただきたいです。
自分の人生について語るスピーチで20分と長いですが、ぜひ最後まで見てください。
私はこの動画を見るたびにすごく心が洗われる心地がしますよ。あなたにとってもきっと目から鱗の内容だと思います。
この人もかつて子供の頃、すごい否定のされ方をしたんです。
「お前にはできない、お前は何を言ってるんだ」と言われたんだそうです。
だけど今、植松さんは人格者です。
否定ばかりされて疲れている人もいると思います。
存在そのものを否定された人もいると思います。言葉って質量がないのにすごく心に影響が残るんですよね。
でもそんな質量のない存在にこれ以上振り回されなくたっていいじゃないですか。
否定の言葉があなたの人生を決定付けることはありません。
人生を悪い方向に持っていくのはいつも自分です。人生を良い方向に持っていこうとするのだって自分です。
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